水平線は絶望色の筆で描き消されて   るりる るりらら   青光りする魚 の バッド・トリップ
2年前、
この人にはちゃんと言葉を選んで話をしていかないと!
と思う人に出会って、意識して離れて、無意識に再会していて、
そうしたら、ああ、また点滅が始まったんです。

彼と話す時。
何か言葉を発するたび、にプレッシャーを感じて
正直苦しかった。そして現在もなお苦しい。

彼と話すのが怖ぇ。出来ないわ。

言葉に出来ない! っていうのとは違うよ。
差し上げたい言葉はぐるぐるぐるぐるとそれはもう凄まじい音をたてて
脳内で暴れているのだけど、口にするのは億劫で、
かなり時間をかけて選びぬいた精鋭の言葉たちのはずなのに、
安易すぎるんちゃう、それ? って『絶対』に思ってしまって結果、
送り出せズ。どもる。

ああ、やれん。やれんわ。

やれんのじゃ! わー ってなった時、
僕はとりあえず「ごめんなさい」。
20年間で最も使ったと思われる言葉「ごめんなさい」を
誰にでもなく虚空に、あ、違うな、
痰と煙草の捨て殻だらけのアスファルトに向かって、とりあえず、発して、
極力光を避ける為に、帽子を、こうね、ぐーっと深く被って、
こうべを垂れて、ぎゅーっと目を瞑って、さらに手で目を覆う。
だけど完全な闇というのは訪れてはくれないんですね。
ぐるぐるしとる言葉が、ピンクやら黄やら、蛍光色を帯びやがって、
それはもう歌舞伎町のネオンのようにけばけばしく点滅して
ことごとく僕を苦しめます。
襲いはしないのだけれど、近付いては遠のき、どっちだよどっちなんだよ、
食べちゃうなら食べちゃえよ!
焦らされているんです。

いっそ支配されたいのに。



ああ素晴らしき脳内旅行!
成功していたんですよ、でもね、不愉快な着信音1にそれを阻止されました。ようやく僕は何のお薬の力も借りずに飛べるようになっていたのに。集中力ですね、これが保たないんです。すぐ邪魔が入る。真夜中の着信音1とかね。あの娘の寝っ屁とかーあとー冷蔵庫!
ああ、そうそう、僕はゼミのプチ集会のようなものに無理矢理参加をさせられたんだよね。そこでね、おのが協調性の欠落ぶりにようやく気付いたんですよ。完全に堕ちてしまってる。上を見上げたって光は少しも見えないんだ。もうサングラスは必要なさそうです。そうです、抜けたんです。ボルコは走ることを諦めました。僕も走ることを諦めました。ヌきっぱなし。慰めは要らんだろう。え? 欠落人間? はい、そうですね、僕は、人間は、鳥なんだ! なーんて言ったら、エルンストみたいですね、うふふ。でも僕にもそれに似た強迫観念があるのですよ。ほーんとほんと。人間の子は鳥の子。僕は群れて飛んで行くことができん欠落鳥。ぷ。漢字にするとカッコよすぎてだめだめだーめ。ケツラクチョー。あ、しっくり。
ああ僕よ、僕自身よ、ケツラクチョーよ、冬を越せずに死ぬのか? たった独りで死んでいくのか? ……僕は驟雨に打たれました。神は愚拙の人間であることの資格を問われているのでしょうか、ね。きっとそうだよ、ね。貴様は神の子でも人の子でも鳥の子でもない、頭を冷やせとハードレインを僕に浴びせられたんだ。誰かが、貴様などこのまま酸性雨に溶かされてしまえばいいのだとビニール傘を買おうとする僕の手を制御しました。あっはは、その通りなんですよね。恥だ恥だ恥だ、自身が「恥」そのもの。誰も見ない誰にも愛されない。あ、違う僕は僕に監視され偏愛されているんだった。nobodyではありませんでした。
びしょびしょのまま電車に乗り込みました。ああ周りの目が突き刺さるぅぅぅ! 視姦ね、大好物よ、イっちゃいそう……きゃあああああああああ! ってのを期待していたのだけど、僕より、確実にファンシーな体たらくの男がいるものですから、観客の目はそちらに釘付け。くう。本当に釘を打ってやろうか、と思うくらい悔しか。その男は社会の窓が開きっっっっっぱなし!(by無戒)で、ずーっと「電車電車電車……!」と叫んでいるんですけど、65回目の「電車」で彼は、噛みやがった。はは。あ、いや、これは故意なのでしょう。「……電車(63回目)! 電ちゃ(64回目、ここでもう既に電車の車をチャと言ってしまっている、いや、こりゃ故意だぜ)……ぅぐ、でぅ〜〜〜んっっっきゃーーーーぁーぅ(65回目)!!!!!」あ、ケツラクチョーがここにも一羽。ねえ仲間よ、このまま一緒に行ってしまおうよ。
玉川上水まであと40分弱。40分もあれば4回ヤれるわ。あれ? もう男は何も言わない。っつーか何も言わせねぇよ。そのまま黙っとけ、お前、俺。ファックオフ、死ね。
そして今年も宜しくね。ラヴ。
ずっとこのままでいられるなら、
社会的・政治的・法律的・性的な自己決定権、
そんなものは要らないとさえ思った
そしてそんなことを思った
そんな自分に憐憫の情を抱いた。

何かの小説で、
先輩が『僕』と別れる際に
「自分に同情するのは卑劣な人間がやることだ」と言った。
そして『僕』は言ったのだ。
「考えておきます」

考えておきます?
考えません。

私は自分に憐れみを感じる自分の頭を撫でる
辛いよねぇ おお可哀想に、と
あ、でもこれって卑劣だわ やっぱり
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「秘められた暴力性」とやらに
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